広大な砂漠の続くデスバレー国立公園（Death Valley National Park）にあるバッドウオーター・ベイスン（Badwater Basin）は海抜マイナス86mと北米大陸でもっとも低い場所であり、公園内の中で最も気温が高い場所のひとつとして知られています。年間降水量が50mmにも満たない場所ながら、年間で3800mmもの水分が蒸発するためこの地には干上がった塩湖が形成されています。この塩湖はおよそ12km続いており、クルマを降りて徒歩で楽しむことができます。デスバレー国立公園随一の観光スポットですが、夏場の気温はかなり高く、ここを訪れる際にはその暑さに対する覚悟も必要です。
バッドウォーター・ベイスンは、その昔、測量士が連れていたラバが現在の遊歩道になっている場所の近くに湧き出ていた水を飲むのを嫌がったという物語が由来と言われています（Basinは鉢の意味を持つ言葉）。これはこの付近の水の塩分濃度が昔から高いことを示した逸話ですが、このような厳しい環境にも関わらず、この地固有のカタツムリやピックルウィードといった耐塩性の動植物が生息しています。
バッドウォーター・ベイスンの中へと進むボードウォークへは、バッドウォーター・ロード（Badwater Road）の駐車場からアクセスできます。所々に残る水溜りや不思議な多角形の塩平原を眺めることができます。なお、夏は日中の気温が50度を超える日も多いため、午前中にこの地を訪れることができるよう早朝に出発するのがおすすめ。また気温が高くなる時期は、万が一のクルマのトラブルに備え、余分に飲料やスナックを持参して行くのがよいでしょう。
Badwater Basin
Address: Death Valley, CA
Web Site: Badwater Basin
photo: ©︎KURUMAG.
