ロング・ビーチはカリフォルニア州南部、サンペドロ湾に面した港湾都市で、ロサンゼルス(Los Angeles)から30km程度とアクセスしやすい場所にあります。ロング・ビーチ(Long Beach)は、海岸のリゾート地として成長し、後に軍事、港湾都市として発展、さらにハリウッド以前の映画史初期において数多くの作品を生み出した場所でもあります。そんな豊かな歴史と多様な文化でも知られるロング・ビーチでは、年に1度、市街地の主要道路を閉鎖し、モータースポーツのビッグイベントが開催されています。

ロング・ビーチでは1975年のFormula 5000の開催をきっかけに、さまざまなレースを行うようになり、1970年代後半から1980年代初頭にはF1世界選手権もこの地で開催されていました。その後、2003年までCART、2004年からはインディカー・シリーズと、アメリカにおける最高峰オープンホイールレースのビッグイベント”グランプリ・オブ・ロング・ビーチ”として年間スケジュールに組み込まれており、全米から多くの観客を集めるイベントになっています。

グランプリ・オブ・ロング・ビーチが行われるのは、ロング・ビーチ市街地の地形を活かした1周約3167kmのストリートサーキット。ホテルやレストラン、ショップ、アウトレット、水族館などが密集するロング・ビーチの中心地にレイアウトされ、海岸線を走るショアライン・ドライブからアクアリウム・オブ・ザ・パシフィックへのアクセスロードであるアクアリウム・ウェイを経由し、パイン・アベニュー、イースト・シーサイドウェイを駆け抜け、再びショアライン・ドライブへと戻ります。ショアライン・ビレッジやショアライン・アクアテックパーク、コンベンションセンターなど主要観光地のすぐ脇をレーシングカーが疾走するため、迫力ある走りを間近で体験できます。2013年にはインディカー・シリーズに参戦している佐藤琢磨選手が日本人ドライバーとしてこの地で初優勝を果たしています。


レースウィークにはインディカー・シリーズに加え、IMSA スポーツカー選手権や1970〜1980年代の歴史的マシンによるヒストリック・インディカー・チャレンジなどのサポートレースも併催されており、観光地にいながら、アメリカのモータースポーツを存分に堪能できます。

Grand Prix of Long Beach
Address: 3000 Pacific Ave, Long Beach, CA
Web Site: Grand Prix of Long Beach

photo: ©️Indy Car