サンディエゴ(San Diego)のダウンタウン、ガスランプ・クォーター(Gaslamp Quarter)の一角にあるパリホテル・サンディエゴ(Palihotel San Diego)は、ロサンゼルス発の独立系ホテルブランド「Palisociety(パリソサイエティ)」が手がけた15軒目の個性派ブティックホテルです。2023年5月にオープンしたこのホテルは、歴史ある建築物をモダンに再解釈する試みに注目が集まっています。
Palisocietyは2007年に映画プロデューサーだったアヴィ・ブローシュ氏によって設立されました。ロサンゼルスを拠点に、ポートランド、シアトル、サンタバーバラなど全米にユニークなホテルを展開。その大きな特徴は、歴史的な建物や街の雰囲気を活かしたリノベーションによるホテルづくりにあります。豪華さを競うのではなく、土地に根ざしたホスピタリティとデザイン性の高い空間演出を大切にしており、どのホテルも“マス”ではなく“パーソナル”な魅力を表現しています。
パリホテル・サンディエゴの建物は1913年に開業したクラシックホテル「Hotel St. James(ホテル・セントジェームズ)」をリノベーションしたもので、当時はサンディエゴで最も高い11階建ての高層ビルとして知られていました。Palisocietyはこの歴史的建築の魅力を丁寧に活かしながら、現代の感性に合わせたデザインとホスピタリティを加え、新たなブティックホテルとして生まれ変わらせました。
外観は100年以上前の赤レンガ造りをそのまま活かし、内装はヴィンテージの趣とモダンなセンスを融合。ネオンサインやステンドグラス、ティン天井、マーブルの階段といった往時のディテールを大切にしながら、洗練された色使いや素材感で新たなスタイルをつくりあげています。全122室の客室は、コンパクトながら居心地がよく、まるで親しい友人の家に泊まりにきたような温もりを感じさせてくれます。


1階にある「Saint James French Diner(サン・ジェームズ・フレンチ・ダイナー)」も、このホテルの魅力のひとつ。アメリカンダイナーのカジュアルさとフレンチビストロの上品さを融合させたユニークなコンセプトで、バーガーやフライといった定番メニューに加え、エスカルゴやフレンチオニオンスープなどのクラシックなビストロ料理も楽しめます。ヨーロッパの街角にあるカフェを思わせる雰囲気のよさもあって、宿泊者はもちろん、地元の人々にも親しまれる人気のレストランです。


宿泊者専用の屋上テラス「Guest-exclusive Roof Deck」も見逃せません。サンディエゴの町並みと空が広がるこの場所では、朝は静かにコーヒーを味わい、夕暮れにはロマンチックなひとときを楽しめます。デッキチェアやテーブルも備えられており、レストランでテイクアウトしたドリンクや軽食を持ち込んでのんびり過ごすことも可能。街との距離が自然と縮まるような、心地よい時間が流れています。


パリホテル・サンディエゴは、いわゆる高級リゾートとは異なる魅力を持ち、旅人が町の空気に自然と溶け込めるような滞在を演出してくれるホテルです。立地も抜群で、ガスランプ・クォーターのショップやレストラン、USSミッドウェイ航空母艦博物館(USS Midway Museum)、バルボアパーク(Balboa Park)など、サンディエゴを代表する観光スポットがすべて徒歩圏内。滞在そのものを目的にしても、アクティブな町歩きの拠点にしても最適です。
さらに、ロードトリップで訪れる方にとって便利なのがバレットパーキングサービス。通常1日約$65のサービスですが、公式サイトでプロモコード「PARKING」を利用すれば、宿泊料金に1日分の駐車料金が含まれるお得なプランも用意されています。ダウンタウン中心部というロケーションで、時間や空き状況を気にせず駐車できるのは安心材料。近隣に公共パーキングやストリートパーキングもありますが、安心と便利さを重視するならホテルのサービス利用がおすすめです。
日本からの直行便があるサンディエゴ国際空港(SAN)からのアクセスもよく、観光にもドライブにも便利な立地。滞在を目的にするのはもちろん、ここを拠点にビーチや砂漠エリアへと足をのばすのもおすすめです。パリホテル・サンディエゴは、南カリフォルニアでのロードトリップを彩る拠点としておすすめしたいホテルのひとつです。
Palihotel San Diego
Address: 830 Sixth Ave, San Diego, CA
Web Site: Palihotel San Diego
photo: ©San Diego Tourism Authority