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Dr Pepper Museum | 世界的に知られるドリンクの歴史に触れられる博物館
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Dr Pepper Museum | 世界的に知られるドリンクの歴史に触れられる博物館

アメリカの大手ブランドが手がけるソフトドリンクの中で最も古いブランドのひとつドクターペッパー(Dr Pepper)は、テキサス州ウェイコ(Waco)で誕生しました。独特な香りと風味で愛され続けるこの炭酸飲料の誕生から国際的に有名になるまでの歴史を学べるのが、ドクターペッパー博物館(正式名称: Dr Pepper Museum & Free Enterprise Institute)です。

ドクターペッパーは、モリソン氏が経営するドラッグストアで働いていたチャールズ・アルダートンが1885年に考案したドリンクです。19世紀後半のアメリカでは多くの薬局が自家製のソーダを販売しており、アルダートンも薬の調合の合間にさまざまなフレーバーのソーダを創作していました。そんな彼が自らのお気に入りだった「フルーツシロップのフレーバーの香りが混ざり合ったドラッグストアの香り」を再現しようとしてできたのがドクターペッパーです。ドクターペッパーの名前は、薬局のオーナーのモリソンが敬愛していた医師のドクター・チャールズ・ペッパーに由来するという話をはじめ、いくつかの諸説がありますが、正確な由来は今も不明です。

ドクターペッパー博物館では、アルダートンのドクターペッパー誕生を知る歴史的な資料の展示や当時使用されていたボトリングの機械などを見ることができます。さまざまな展示の中でも興味深いのは、ドクターペッパーの広告キャンペーンやパッケージデザインの変遷を追った展示コーナーです。20世紀の初めから中期にかけて制作されたポスターやビン、看板などの展示品はクリエイティブに富んでおり、当時のアメリカのポップカルチャーやマーケティングの歴史の一端を垣間見ることができます。展示のほかにも、ソーダづくり体験(有料)やソーダやフレーバーを使った科学的な実験を楽しめる週末限定イベントのリキッド・ラボなども開催されています。予約が必要なものもあるので、興味のある方は詳細を公式サイトで確認してください。

見学を終えたら、別館にあるソーダファウンテンへと向かいます。当時の薬局で行われていたソーダづくりを再現した昔ながらの製法による、ここでしか飲むことのできない特別なドクターペッパーを味わえます。入場券を購入した際に渡されるドリンク券を使えば、無料で1杯飲むことができます。また、同じフロアにはギフトショップがあり、お土産としても喜ばれるアイテムが揃っています。

なお、この博物館の建物は1906年に建設された元ドクターペッパーの瓶詰め工場で、20世紀初頭の産業建築の代表的な建築例として国家歴史登録財にも登録されています。

ドクターペッパー博物館は、イースター、感謝祭、クリスマスイブ、クリスマス、元旦を除き、年中無休で営業しています。営業時間は月曜日から土曜日が10時~17時30分、日曜日が12時~17時30分で、入場料は5歳以上$12となっています。博物館には駐車場がないため、博物館近くの1日$10の有料駐車場を利用するか、少し歩いてダウンタウンの無料の駐車場を利用するかのいずれか。博物館は、ショッピングや食事を楽しめる1950年代の穀物倉庫を改装したマグノリア・マーケット(Magnolia Market)やダウンタウンへも歩いていける場所にあるので、周辺の施設と合わせた滞在計画を立てるのがおすすめです。

Dr Pepper Museum
Address: 300 S 5th St, Waco, TX
Web Site: Dr Pepper Museum

photo: ©KURUMAG