サンタバーバラ自然史博物館(Santa Barbara Museum of Natural History)は、350万点以上の収蔵品を持つユニークな自然史の博物館です。この博物館は、サンタバーバラ(Santa Barbara)のランドマークのひとつオールド・ミッション・サンタバーバラ(Old Mission Santa Barbara)にほど近い、ミッション・クリークに沿った17エーカーのオークの森の中に1916年に設立されました。そして、2018年のリニュアルにより中央海岸で唯一のプラネタリウムを持つインタラクティブな自然史博物館となりました。この博物館では自然の成り立ちや人間との繋がりを伝え、訪れた人たちが自然への愛情を思い起こすことができるよう様々な展示や企画が行われています。1931年にはアルバート・アインシュタインもこの地を妻とともに訪れ、「愛によって設立された博物館だ」と賞賛したと言われています。

サンタバーバラ自然史博物館の駐車場で車を降りると、地球の歴史上最大の動物と言われるシロナガスクジラの骨格の標本が迎えてくれます。サンタバーバラのランドマークのひとつであるこの標本は、アメリカで5つしかない完全なシロナガスクジラの骨格標本の1つで、全長3.5m、重さ約3.5tもあります。骨格の下を歩いたり、胸郭の中に入ったりして大きさを体験することができます。 館内では、海洋生物、地質学、チュマシュ・インディアンの生活史のホールや自然史の版画を展示したアートギャラリーなど様々な貴重なコレクションを見ることができます。なかでも、鳥類や哺乳類の南カリフォルニアの生態系のジオラマ展示の素晴らしさは有名で見逃すことはできません。これは、1930年代から1960年代にかけてカリフォルニアプレインエアー派の有名な画家たちによって描かれたもので、特に鳥類の生息地を描いたジオラマの素晴らしさは目を引きます。

建物の外にはオークの森が広がり、2018年に建設された1000匹以上の様々な蝶の生態を観察できるスプラッグ・バタフライ・パビリオン(the Sprague Butterfly Pavilion)が、そして、ミッション・クリークの向こうには先住民族のチュマシュ族の伝統的生活に欠かせない野生の原生植物を保存するスキナニックオイ・ガーデン(Sukinanik’oy Garden)があります。また、博物館の裏庭からミッション・クリーク沿いのオークの森の中を駐車場へ向かうとプラネタリウムを訪れることができます。 また、1978年にはオフサイト施設としてこの地域の海洋環境や生物を展示するシー・センター(sea center)もスターンズ・ワーフ(Stearns Wharf)に設立されています。

オフサイト施設のシー・センターでは、サンタバーバラ海峡の海洋生物を間近で見ることができます。海のサンプルの採取や生物を調べるといった科学者のような体験ができたり、サメ、ウミウシ、ウニなどの海洋動物と触れ合うことができます。2階のフロアでは、サンタバーバラ近海で見られる様々な生物が展示されており、等身大のコククジラの親子のレプリカが海岸を見渡すように展示されています。

サンタバーバラ自然史博物館には無料の駐車スペースがあるので、ゆっくりと見て楽しむことができます。開館時間は水曜日から月曜日の10時から17時です。入場料は大人(18-64歳)$19で子供やシニア向けの料金が設定されています。 シー・センターを訪れる際は、近くの市営駐車場を利用します。開館時間は毎日10時から17時で、入場料は大人(18-64歳)$14で、こちらも子供やシニア向けの料金が設定されています。 この地を中心としたカリフォルニアの自然史を豊富なコレクションやイベント体験を通じて、楽しみながら学ぶことのできる博物館です。

Santa Barbara Museum of Natural History
Address: 2559 Puesta Del Sol, Santa Barbara, CA
Web Site: Santa Barbara Museum of Natural History

photo: ©︎Visit SantaBarbara