ミステリーに興味があれば、謎に溢れた美しく奇妙な邸宅ウィンチェスター・ミステリー・ハウス(Winchester Mystery House)はオススメの場所です。この邸宅は、ライフルで財を成したウインチェスター社の社長の未亡人サラ・パーディー・ウィンチェスターによって、1886年から1922年に彼女が亡くなるまで実に38年もの間増改築を繰り返したといわれる大邸宅です。

娘と夫を立て続けに亡くしたサラは、その原因がウィンチェスター・ライフルで失われた多くの犠牲者の霊の呪いであると告げた霊媒師の助言にしたがい、霊を慰めるための家としてこの邸宅を建設しました。当初8部屋の農家だったこの邸宅は、絶え間なく増改築の工事が続けられ、ついには40のベッドルーム、40の階段、13のバスルーム、6つのキッチン、1万枚の窓ガラス、2,000のドア、52の天窓、47の暖炉、3つのエレベーター、2つの地下室、そしてたった1つのシャワーを含む160の部屋という、実に奇妙で神秘的な特徴を持つビクトリア朝様式の2200㎡を超える邸宅へとその姿を変えていきました。かかった費用も500万ドル(現在に換算するとおよそ7100万ドル)という莫大な金額だったといいます。2018年公開の映画「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(原題:Winchester)」は、このストーリーがベースとなった作品です。サラが亡くなった翌年の1923年から一般公開されており、デザインの珍しさと革新性とともに伝えられるさまざまな超常現象に興味を惹かれた人々が世界中から訪れるサンノゼのランドマークとなっています。

ウィンチェスター・ミステリー・ハウスは、音声ガイド付きで邸宅内を歩いて見学することが可能です。順路に沿って邸宅内を歩き、何もない壁の上に開くドアや天井までまっすぐ続く階段をはじめ奇妙で美しいデザインを眺めながら、サラが幸運をもたらすと考えていた数字の13やクモの巣のモチーフを探し、この邸宅に伝わるさまざまなミステリーを楽しみましょう。1900年にタイムスリップをしたようなビクトリア調の庭園やウィンチェスター家にまつわる展示品が並ぶアンティーク・プロダクト博物館も見逃せません。

オープン時間は、平日は10:00から17:00、週末は10:00から19:00となっています。入場料は大人$41.99です。歴史と謎に包まれた美しく奇妙な邸宅の訪問計画をシリコンバレー訪問の目的のひとつに加えてみてはいかがでしょう。大変人気の施設のため、公式サイトからチケットを事前に購入しておきましょう。

ウィンチェスター・ミステリー・ハウスは、サンノゼ(San Jose)のダウンタウンからクルマで10分ほどのところにあり、シリコンバレーの有名なショッピングモール、サンタナ・ロウ(Santana Row)からほど近い場所にあります。駐車場は邸宅の正面と通りを挟んだ向かい側にあり無料で利用できます。

Winchester mystery hous
Address: 525 S Winchester BoulevardSan Jose, CA
Web Site: Winchester mystery hous

photo: ©︎Visit SanJose