2月のサンディエゴ(San Diego)は、ミュージアム巡りが面白いのをご存知でしょうか。毎年2月、サンディエゴ・ミュージアム月間(San Diego Museum Month)と名付けられた恒例イベントが開催され、アートや歴史、科学、自然、海洋文化まで、多彩な文化施設が一斉に入場料50%オフになります。観光のオフシーズンと思われがちな2月ですが、サンディエゴは一年で最も文化的に充実した町になります。
参加施設のジャンルは非常に幅広く、バルボアパーク(Balboa Park)に集まる美術館・博物館群をはじめ、サンディエゴを代表するサンディエゴ美術館(San Diego Museum of Art)、体験型展示が充実したフリート化学センター(Fleet Science Center)、民藝やクラフトをテーマにした民藝国際博物館(Mingei International Museum)など、内容も切り口も実に多彩です。通常は入場料がやや高めな施設も、この期間は半額で体験でき、「こんなジャンルまで対象になるのか」と感じさせてくれる点こそが、サンディエゴ・ミュージアム月間の大きな魅力といえるでしょう。

対象となるのは大規模施設だけではありません。ポップカルチャーの祭典として世界的に知られるサンディエゴ・コミコンの世界観を常設展示で紹介するコミコン・ミュージアム(Comic-Con Museum)をはじめ、19世紀の灯台を保存・公開するオールド・ポイント・ロマ灯台(Old Point Loma Lighthouse)、サンディエゴ湾の海洋史を伝えるサンディエゴ海事博物館(Maritime Museum of San Diego)など、地域の歴史や建築、海洋文化に特化した小規模ミュージアムも数多く参加しています。

参加方法はシンプルです。無料の「Museum Month Pass」を入手し、各施設で提示するだけ。サンディエゴ郡内80以上の公共図書館で紙のパスが配布されているほか、今年もデジタルパスに対応しており、公式サイトからスマートフォンにダウンロードできます。レンタカーとスマホがあれば、観光客でも気軽にミュージアムホップを楽しめる仕組みです。なお、一部の施設ではデジタルパスが利用できない、または入場予約が必要など条件のある施設もあるので、お目当ての施設がある場合は公式サイトを事前に確認しておきましょう。
ロードトリップを兼ねてサンディエゴを訪れるなら、文化施設を点ではなく“線”で巡ることも難しくありません。たとえばバルボアパーク(Balboa Park)を起点にするルートです。ここには17以上の美術館や自然史博物館が集まっており、その中にはクルマ好きにはたまらないサンディエゴ自動車博物館(San Diego Automotive Museum)も含まれています。アメリカの自動車文化やモータースポーツをテーマにした展示が並び、サンディエゴ・ミュージアム月間の期間中はこのミュージアムも入場料50%オフの対象です。その後は港沿いを走り、USSミッドウェイ航空母艦博物館(USS Midway Museum)でアメリカ海軍史に触れてみるのもよいでしょう。翌日は海岸線ドライブを楽しみながら、ラ・ホヤ(La Jolla)にあるバーチ水族館(Birch Aquarium)を訪れるのもおすすめです。短い距離でも、サンディエゴらしい文化の多層性を実感できるドライブが楽しめます。


サンディエゴはビーチやクラフトビールだけの町はありません。2月のサンディエゴは、ミュージアムが一番面白い季節。半額という入口から、思いがけない文化体験に出会える1カ月を、ドライブとともに楽しんでみてはいかがでしょうか。
photo: © Comic Con Museum © Museum of Contemporary Art San Diego ©San Diego Tourism Authority © City of San Diego

