サンフランシスコ・ベイエリア地区、セントラル・バレー地区と並び、素晴らしいワインづくりで知られるインランド・エンパイア地区にあるテメキュラ・バレー。霧に包まれる早朝、暖かな日中の日差し、そして夜になると海からの冷たいそよ風が吹き込むこの地独特の気候と花崗岩の土壌は美味しいワインづくりに欠かせないぶどうの栽培に適した場所であり、現在40以上ものワイナリーが、シャルドネからシラー、グルナッシュなどさまざまな品種を育てています。1968年に最初のぶどうの木が植えられてからおよそ50年、テメキュラ・バレーでつくられるワインはこれまでに5000を超えるアワードを獲得しており、ヴィンテージの品質を証明しています。

ランチョ・カリフォルニア・ロード(Rancho California Road )はそんなテメキュラ・バレーのメインロードです。この地最古のワイナリーとして知られるキャロウェイ・ヴィンヤード&ワイナリー(もともとはゴルフ用具ブランドであるキャロウェイの創業者であるエリー・キャロウェイが立ち上げたワイナリーとして知られている)を筆頭に、沿道には数多くのワイナリーが並んでおり、ほとんどのワイナリーで試飲やワインの購入が可能です。なかにはレストランを併設し素晴らしい食事ができるワイナリーや、ラグジュアリーな滞在を楽しむ宿泊施設のあるワイナリーなどもあります。ランチョ・カリフォルニア・ロードからグレンオークス・ロード、そしてデ・ポートラ・ロードを組み合わせた周回ルートをドライブすれば、より多くのワイナリーに立ち寄ることも可能です。

ワイナリーを巡るドライブに出発する前に、テメキュラ(Temecula )の市庁舎にあるビジターセンターに立ち寄って、最新のワイナリーの情報を入手しておくことをオススメします。そして、ワイナリー巡りのドライブを楽しんだ後は、ダウンタウンの古い街並みの残るオールドタウン・テメキュラ(Old Town Temecula)で食事やショッピングを楽しむのもよし、少しクルマを走らせて7つの歴史的建造物の中にカフェやショップがあるべイル・ヘッドクォーターズ(Vail Headquarters)へと向かうのもよいでしょう。

 ロサンゼルスから1時間半、サンディエゴ(San Diego)からは1時間と非常にアクセスしやすいテメキュラ・バレーのランチョ・カリフォルニア・ロード。40を超える個性的なワイナリー巡りが気軽にできる南カリフォルニアのロードトリップのユニークなルートの一つになるでしょう。

photo: ©️KURUMAG