トム・クルーズ主演の映画「ミッション・インポッシブルIII(原題:Mission: Impossible III)」のヘリコプター・チェイスのシーンで登場するパーム・スプリングスの風車群。インターステート・ハイウェイ(州間高速道路)10号線の両側に広がる砂漠の風車(Palm Springs Windmills)の光景はまさに圧巻の景色といえるでしょう。再生可能エネルギーを実現するこの風力発電の設備は、1982年に2台の風車が設置されたことから始まりました。一時は5000台もの風車が設置されていましたが、モデルの効率化により、現在では2100台ほどの風車でパーム・スプリングス(Palm Springs)とコーチェラバレー全体に電力を供給しています。

この巨大な風力発電施設は、様々な企業の風力発電所が集まってできたものです。現在、最も大きな風車はブレード(羽根)の長さがアメリカンフットボール場の半分(150フィート)ほどあり、その風車の高さは328フィート(約100m)とニューヨークの自由の女神像の高さ305フィートよりも高いものになります。強く持続的な風が発生する砂漠の谷間のこのエリアは、風力発電の施設を建設する上で最適な場所のひとつであり、持続可能なエネルギー開発の一環として多くの企業がその開発に携わっています。

興味のある方は、2014年に始まった「Palm Springs Windmill Tours」に参加するとよいでしょう。事前に予約をすると送られてくる専用の音声ガイドのアプリの指示に従って10箇所のポイントをセルフドライブで回ります。展示ヤードからスタートし、稼働中の風力発電機を間近で見学、最後にインディゴ発電所と引退した風力発電所を見学し、この地の風力発電について多くの知識を学ぶことができます。セルフドライブのツアーは有料ですが、風車のすぐ側で撮影をしたいという方に向けた無料のプランもあります(事前予約が必要)。

洗練されたパーム・スプリングスの町の電力を支えるウインドミルズは、パーム・スプリングスの入口を示すアイコン的な存在です。豊かな自然を利用した再生可能エネルギー技術の一端は、パーム・スプリングス周辺へのロードトリップでぜひ立ち寄りたい場所のひとつです。

Palm Springs Windmill Tours
Address:62950 20th Avenue, Palm Springs , CA
Web Site: Palm Springs Windmill Tours

photo: ©︎Brand USA, KURUMAG