Liberty Public Market|歴史ある海軍施設を改装したサンディエゴ初のフードホール

サンディエゴ湾の北側、サンディエゴ国際空港(SAN)からもほど近い場所に広がるリバティ・ステーション(Liberty Station)は、かつて海軍の新兵訓練センターとして使われていた広大な敷地を再開発したエリアです。その中心的な存在として人気を集めているのがリバティ・パブリック・マーケット(Liberty Public Market)です。地元グルメを集めた屋内型マーケットで、観光客だけでなく地元の人々にとっても食とカルチャーを楽しめる場となっています。

リバティ・ステーションの歴史は1923年に始まりました。当時、サンディエゴは太平洋艦隊の重要な拠点であり、海軍施設の拡張が必要とされていました。新兵訓練センターとして建設されたレンガ造りのクラシカルな建物群は、その後数十年にわたり多くの兵士を育て、冷戦期には最大で5万人の兵士がここで訓練を受けたといわれます。1997年に閉鎖された後、歴史的価値の高い建物を保存しつつ、アートやショッピング、グルメが楽しめる複合エリアとして再生されました。その中で2016年にサンディエゴ初の本格的なフードホールとしてオープンしたリバティ・パブリック・マーケットは、かつての食堂や倉庫を活用した空間を生かし、今ではサンディエゴを代表する観光スポットのひとつになっています。

マーケット内には40以上のベンダーが集まり、多彩な料理が楽しめます。サンディエゴらしく新鮮なシーフードやメキシカン料理はもちろん、クラフトビールや地元のワイナリー、寿司などの日本料理、アジアやヨーロッパのストリートフード風の店舗も並びます。海軍時代の名残の長テーブルのある屋内で食べるのもよし、食べ歩きを楽しむもよし、屋外のパティオ席でのんびり味わうのもおすすめです。また、スイーツやベーカリー、チーズやスパイスといった食材の専門店、さらにはアンティークやアクセサリーなどを扱うショップもあり、旅のお土産探しにも便利です。週末にはライブ演奏やイベントも開かれ、常に活気にあふれています。

リバティ・パブリック・マーケットの魅力は食だけではありません。周囲にはアートギャラリーやショップ、芝生広場があり、子ども連れでも安心して過ごせる雰囲気です。かつての軍施設の面影を残す建築群は、歴史好きにも見応えがあります。国家歴史登録財に登録されている兵舎や礼拝堂を改装した建物を歩けば、過去と現在が交差する独特の雰囲気を味わうことができるでしょう。

基本情報として、マーケットは年中無休で、営業時間は9時頃か20時まで(曜日や店舗により異なる)です。入場料はかからず、誰でも自由に入場できます。飲食スペースは屋内外に用意されており、混雑時でも比較的利用しやすいのが特徴です。

車でのアクセスも抜群で、ダウンタウンからは車で約10分、サンディエゴ国際空港からもすぐという立地の良さ。敷地内には広大な無料駐車場が完備されており、ロードトリップ中に気軽に立ち寄れるスポットとして最適です。

地元の食や文化を気軽に体感できるリバティ・パブリック・マーケットは、サンディエゴ(San Diego)のローカルな魅力を感じられる場所です。海軍基地としての歴史を背景にしながら、新しい文化が息づくこのマーケットは、食事はもちろん、散策やショッピング、イベント参加など、多彩な楽しみ方ができるスポットです。ロードトリップの途中で立ち寄り、ランチやディナーを楽しみつつ、歴史的な建物群を歩いてみる。そんなひとときが、サンディエゴでの旅をより印象的なものにしてくれるでしょう。

Location / Address

Liberty Public Market
2820 Historic Decatur Rd, San Diego, CA

Official Web Site: Liberty Public Market

photo:©Louis Cooper ©San Diego Tourism Authority