広大な砂漠の続くデスバレー国立公園(Death Valley National Park)のど真ん中を走るメインロードがSR-190(ステート・ルート190)です。395号線のオランチャの街からSR-190にはいると、およそ40分で最初の絶景スポットであるファーザー・クロウリー・オーバールック(Father Crowley Overlook)へと辿り着きます。デスバレー国立公園を一望するこの展望エリアからの眺めは息を呑むほど素晴らしく、どこまでも続く砂漠の中を走るクルマの小ささにそのスケールの大きさを感じさせてくれます。
ファーザー・クロウリー・オーバールックというこの展望エリアの名前は、デスバレー国立公園ができる前の1930年代にこの地で活動をしていた砂漠の神父と呼ばれたカソリックの神父ジョン・J・クロウリー神父に由来しています。彼はデスバレーの教区と自宅の行き帰りによくここに立ち寄り、広大な砂漠の景色を眺めていたといわれています。
この展望台からは、古代の火山活動によって作られたレインボー・キャニオン(Rainbow Canyon)の素晴らしい景色を見ることができます。さらに、展望台の駐車場から400mほど舗装されていない道を進むと、南北105kmに渡って伸びるパナミント・バレー(Panamint Valley)を見下ろすことができるパドレポイント(Padre Point)にアクセスすることができます。
またこのエリアは、すぐ脇にある谷が米国空軍の演習が行われる訓練空域となっていることから、”スター・ウォーズ・キャニオン”とも呼ばれています。展望エリアのすぐ目の前を戦闘機が駆け抜ける姿を観ることができるとあって、世界中から航空機ファンが訪れシャッターチャンスを待っています。なお、飛行時間は公開されていないため、運がよければ、迫力ある戦闘機の姿を偶然目にすることができるかもしれません。
デスバレー国立公園へのドライブで、ファーザー・クロウリー・オーバールックは外すことの出来ない立ち寄り場所です。暑さ対策には充分な覚悟は必要ですが、訪れた人を圧倒させる広大な砂漠の風景はロードトリップの記憶に残る風景のひとつとなるでしょう。
Father Crowley Overlook
Address: Parking lot, CA-190, Inyo, CA
Web Site: Father Crowley Overlook
photo: ©︎KURUMAG.