Highway 1 全線再開。カリフォルニアの絶景ルートが再び一本に

カリフォルニア州を代表する海岸沿いの絶景道路、Highway 1(California State Route 1)が、ついに全線で再び通行可能となりました。ビッグサー南部に位置するリージェンツ・スライド(Regent’s Slide)付近の通行止め区間が、現地時間1月14日正午に再開。これにより、全長656マイルに及ぶカリフォルニア沿岸ルートが再び一本につながりました。

「生涯一度は旅をしたい道(a road trip you should do at least once in your lifetime)」と称され、この道が長く愛されてきた理由は、単なる景色の良さだけではありません。断崖に沿ってリズムよく続くワインディングロードを走り、1930年代に完成したアーチ橋のビクスビー・クリーク・ブリッジ(Bixby Creek Bridge)でこの地の歴史に触れ、車窓から眺めるカリフォルニアのサンセットの美しさに心を奪われ、海岸線に点在する小さな町では、ゆっくりと流れる時間を過ごす。その合間には州立公園やトレイルを訪れ、この地ならではの豊かな自然を体感することもできます。Highway 1(California State Route 1)は、1マイルごとに刻まれるすべての記憶が、ロードトリップとは何かを教えてくれる道なのです。

通行止めのきっかけとなったのは、2023年春に発生した大規模な地滑りでした。ビッグサー特有の急峻な地形と、太平洋から吹き付ける厳しい気象条件が重なり、復旧作業は長期化。これまで再開時期は2026年3月末とされていましたが、カリフォルニア交通局(California Department of Transportation/Caltrans)を中心とした集中的な工事と継続的な監視により、想定を大きく前倒ししての再開が実現しました。

今回の全面再開は、ビッグサーをはじめとする沿線地域にとっても、大きな転機となります。これまで行き止まりを前提に組み立てられていた旅程が、再び「通り抜けられる道」へと戻り、旅のリズムそのものが静かに変わっていくからです。

Highway 1(California State Route 1)は、点ではなく線で体験することで、その魅力が完成するルート。道が一本につながることで、風景はより連続性を持ち、旅人の記憶もまた、ひとつの物語として結ばれていきます。今回の全面再開をきっかけに、カリフォルニアの海岸線は、訪れる人と迎える人、その双方にとって活気と笑顔を取り戻していくはずです。

多くの魅力にあふれるカリフォルニア。今年は、Highway 1(California State Route 1)を目的地として旅に出かけてみてはいかがでしょう。ロードトリップの始まりは、ロサンゼルスからでも、サンフランシスコからでも構いません。断崖の向こうに広がる太平洋と、刻々と表情を変える空と海。美しいカリフォルニアの海岸線が、再び旅人を迎える準備を整えています。

photo: ©plusroadtrip