カリフォルニアには素晴らしい風景と走る楽しさを同時に体験できるワインディングも多数あります。数あるワインディングの中でも特にロサンゼルスに住むクルマやオートバイの愛好家たちを魅了しているルートといえば、まずステート・ルート2(SR-2やCA-2とも呼ばれています)の名が挙げられます。
サン・ガブリエル・マウンテンを越えるこのツイスティなワインディングは南カリフォルニアを代表するシーニック・バイウェイで、エンジェルス・クレスト・シーニック・バイウェイまたはエンジェルス・クレスト・ハイウェイとも呼ばれています。このワインディングはラ・カナダ・フリントリッジを起点に138号線と交差するマウントトップ・ジャンクションまで66マイル(約106km)続くルートであり、途中のドーソンサドルでは標高6560フィート(約2000m)超える南カリフォルニアで最も標高の高い場所を走る道としても知られています。そもそもこのSR-2は山火事の際に素早く消火することを目的に建設されたルートで、1929年にその建設がスタートし、1956年に完成しました。森林火災の消火ルートだったこともあって、森の奥深くまで、大自然の中を駆け抜ける素晴らしいルートになっています。
この地へのロードトリップは閑静な高級住宅街として知られるパサデナ(Pasadena)からスタートするのがオススメです。210号線をラ・カナダ・フリントリッジで降り、まずは給油に立ち寄りましょう。そしてここから一気にSR-2を駆け上がって行きます。およそ15マイル、気持ちのよいワインディングを30分ほど楽しむと、マウント・ウィルソン・レッドボックスロードへの分岐に到着します。ここを右折し4.5マイルほど走るとマウント・ウィルソン天文台(Mount Wilson Observatory)を訪れることができます。マウント・ウィルソン天文台はパサデナの町を眼下に見下ろすだけでなく、天気のよい日にはロサンゼルス(Los Angeles)のダウンタウンの高層ビル群まで望むことができる絶景ビューポイントとして人気のスポットです。週末には軽食を提供するカフェも営業しており、コーヒーを片手にロサンゼルスの素晴らしい眺めを堪能することができます。
そして再びSR-2に戻り西へとクルマを走らせると、それまでとはまた雰囲気の異なる風景を楽しむことができます。複数のスキー場があるビッグ・パインズを過ぎ、小さな街ワイトウッドに到着すると、そこから5マイル、10分ほどでSR-2の終点となるマウントトップ・ジャンクションへと辿り着きます。ここからはサンバーナーディーノを経由しロサンゼルスに戻るもよし、バーストーを経由しラスベガス方面に向かうもよしと、さらなるロードトリップのプランを練ることができます。
カリフォルニアのワインディングをさらに堪能したければ、途中のアッパー・ビッグ・タジャンガ・キャニオンロードで左折(SR-2の起点となるラ・カナダ・フリントリッジから18マイル)、そしてエンジェルス・フォレスト・ハイウェイ(Angeles Forest Highway)を経由し再びSR-2へと戻るルートプランもオススメです。このルートは走る区間によって風景が驚くほど変化するので、景色の変化を存分に楽しみながらパサデナへと戻ることのできる面白いドライブができるでしょう。
State Route 2
Web Site: State Route 2
photo: ©︎KURUMAG