海外レンタカーの基礎知識(準備)

海外でのロードトリップを実現させてくれるのがレンタカーです。日本国内でもレンタカーを利用したことのある方は多いと思いますが、海外でレンタカーを借り、運転を楽しむ場合、日本国内と異なることがいくつかあります。そこで海外での利用を前に、知っておきたい基礎知識をまとめました。

最終更新:2025年9月9日

注意: 国・州・レンタカー会社によって条件が変わります。予約時は必ず各社の公式規約を確認してください。

利用条件と注意事項

まずレンタカー利用国の最低年齢制限を満たしていること。通常21歳以上が条件となり、利用国や地域、会社や車種によっては25歳以上※に限定される場合もあります。また運転免許取得から1年以上経過していることを求められる場合が多いことも覚えておきましょう。さらに利用にあたっては有効な日本の運転免許証と国際運転免許証を所持している必要があります。そして運転者本人名義の国際クレジットカード(利用限度額に余裕のあるもの)が必須条件になります。

  • 渡航先の最低年齢・若年追加料(国・会社で異なる)
  • 有効な日本の運転免許証と国際運転免許証
  • 本人名義のクレジットカード(デポジット/オーソリに備え枠を確保)
主要レンタカー会社最低利用年齢制限
Hertz(ハーツ)20歳
※ニューヨーク州・ミシガン州は18歳以上
Dollar(ダラー)20歳
※ニューヨーク州・ミシガン州は18歳以上
Avis(エイビス)21歳
※日本の予約サイトからの予約は全ての州で21歳以上
Budget(バジェット)21歳
※日本の予約サイトからの予約は全ての州で21歳以上
Alamo(アラモ)21歳
※ニューヨーク州・ミシガン州は18歳以上
注意:25歳未満はヤングドライバー追加料金が発生し、借りられる車種に制限が設けられる場合があります。

国際運転免許証(国外運転免許証)

国際運転免許証とは、日本が加盟しているジュネーブ条約に基づき、各都道府県の公安委員会が発行するもので、条約の加盟国がそれぞれの国で発行された国際運転免許証を認め合うものです。海外で運転をする際は国際運転免許証が必要です。

  • 海外での運転には国際運転免許証もしくは運転免許証の翻訳の携行が必要です。
  • 日本が発給する国際運転免許証は、道路交通法上「国外運転免許証」と規定されています。
  • 国際運転免許証は正式な免許証ではありません。必ず日本の運転免許証を携帯してください。
  • 国際運転免許証の有効期限は、発行から1年間です。
注意:ハワイ・グアム・サイパンは日本の運転免許証のみで運転ができることが広く知られていますが、これは従来の運転免許証に限ったもので、マイナ免許証に切り替えたユーザーは必ず国際運転免許証の取得と携行が必要になります。

国際運転免許証の発行

国際運転免許証は各都道府県の警察署の運転免許課、運転免許センターおよび運転免許試験場で申請できます。警察署で申請する場合は約1〜2週間、運転免許センター/試験場なら即日交付が可能な場合があります(地域により異なります)。

申請に必要なもの

  1. 国内で有効な運転免許証(従来のカード型免許証、マイナ免許証)
  2. 写真 1枚(5×4cm)
  3. パスポート
  4. 手数料 2,350円(東京都の場合)
注意:

  • 発行から1年を経過している場合、渡航中に有効期限を迎える場合などで新しい国際運転免許証を発行する際は、古い国外運転免許証の返納が必要です。
  • 免許停止処分を受けている方、停止中の方は手続きできません。

運転免許証翻訳フォーム

多くの国では日本の運転免許証と国際運転免許証の両方を持っていくことが基本ですが、米国内と一部欧州では日本の運転免許証と運転免許証翻訳フォームを携帯していれば国際運転免許証の代わりになります。

※3 ジョージア州では国際運転免許証が必要です。

レンタカー会社による運転免許証翻訳フォーム

各レンタカー会社のホームページから申し込み用紙をダウンロードし、免許証のコピーとともに郵送すると、数日で翻訳フォームが返送されます。会社によって料金は無料~2000円程度、有効期間は90日となります。

  • 一部のレンタカー会社ではオンラインで即日無料発行が可能です。
  • オンラインでの申請には日本の運転免許証の写し(免許証表裏の画像データ)が必要になります。
主要レンタカー会社による運転免許証翻訳サービス料金
ハーツ:運転免許証翻訳フォーム(HDLT)無料
ダラー:運転免許証翻訳フォーム無料
エイビス:運転免許証英文フォーム無料(日本の予約サイトから予約したユーザーが対象)/その他のユーザーは2,000円(税込)
バジェット:運転免許証翻訳サービス無料(日本の予約サイトから予約したユーザーが対象)
アラモ:運転免許証翻訳証サービス1,500円(税込)
注意:従来のカード型運転免許証に限り利用可能。マイナ免許証に切り替えたユーザーは利用できません。

JAFによる運転免許証翻訳文申請サービス

JAF(日本自動車連盟)は、日本の運転免許証を各国で利用できるようにするための公式翻訳文を発行しています。主に行政手続きや一部の国で求められる場合に必要です。現在はオンライン申請のみ対応しており、発行には手数料がかかります。

国際クレジットカード

レンタカーの予約および借受には本人名義の海外で利用可能な国際クレジットカードが必要になります。国際クレジットカードには、VISA、MASTER、JCB、AMERICAN EXPRESS、DINERSなどがあります(会社・国で取扱差があります)。

注意:借出の時に提示したクレジットカードで、概算のレンタル料金に一定の額を上乗せした金額(概算料金+保証分のオーソリ/与信枠確保)での承認を取るため、クレジットカードの利用可能枠が不足している場合、利用できないことがあります。これはクレジットカードに十分な利用残高が残っていることを確認するためのもので、実際の請求金額ではありません。

追加ドライバー

レンタカーは予約者以外の方も運転できます。運転者を追加する場合、追加料金が発生します。追加ドライバーの申請・登録は、予約時もしくは車両受け取り時に現地カウンターで行います。

  • 予約者以外も運転可(多くの場合でドライバーの追加登録と追加料金が必要
  • 受け取り時に運転する全員の免許証等を提示し登録を行う

乗り捨て(One Way)

受け取り拠点と返却拠点が異なる場合、乗り捨て料金が発生するのが一般的です。なかでも州またぎの乗り捨ては高くなりやすくなります。またレンタカー会社や拠点によっては州外への移動や乗り捨てができない場合もあるので事前確認が必要です。