オールド・ミル・ディストリクト(Old Mill District)は、20世紀初頭から稼働していた製材所の跡地を活用したショッピング&エンターテイメントエリアです。製材所時代の歴史を感じさせる要素が多く残されており、訪れる人々に当時の雰囲気を今に伝えています。また、デシューツ川沿いに位置するこのエリアは、自然豊かな景観と近代的なショップやレストラン、多彩なアクティビティが楽しめるスポットとして観光客に人気です。
20世紀初頭、ベンド(Bend)は「製材の町」として知られており、林業産業が地域経済の中心でした。Old Mill Districtは、Brooks-Scanlon Lumber CompanyとShevlin-Hixon Companyという2つの大企業が、当時アメリカ西部で最大規模といわれた製材所を稼働していた場所です。1950年代に入ると、それまでの木材の大量伐採により供給料が減少したことで製材業が衰退。1983年までに2つの製材所のほとんどが閉鎖され、エリア一帯は荒廃してし、その後しばらくは放置されていました。しかし、1990年代初頭に、新たなオーナーによってこのエリアの土地が購入され、旧製材所を保存しつつ商業・文化施設として利用するための再開発が行われ、現在のような活気あるエリアへと生まれ変わりました。
オールド・ミル・ディストリクトは、デシューツ川を挟んで東エリアと西エリアに分かれています。東側には、ショップやレストランなどが並んでいます。象徴的な3本の巨大な煙突のある元発電所だった建物を利用したアウトドアギア&アパレルのブランドREIといったショップや、デシューツ川の眺めを楽しみながら食事ができるシーフード料理が自慢のAnthony’s at the Old Millなどの飲食店があります。そして西側のエリアには、オレゴン州最大規模の屋外劇場ヘイデン・ホームズ円形劇場(Hayden Homes Amphitheater)があります。過去にはポール・サイモン、デイブ・マシューズ・バンド、ジャック・ジョンソン、フィッシュなどのライブなどが行われました。なおこの劇場の楽屋は、かつて工場の貨車だった車両を改装したものが使用されています。
また、セントラルオレゴン・ミューラル・トレイル(Central Oregon Mural Trail)の一部にもなっているオールド・ミル・ディストリクトは、エリア内に多くのアートギャラリーやパブリック・アート作品が展示されており、文化的な楽しみも豊富にあります。
そして、エリア内を流れる豊かな自然を誇るデシューズ川では、さまざまなアクティビティを楽しむこともできます。自然の風景を楽しめる元製材所の鉄道路線を改装したトレイルコースやフィッシングのほか、スタンドアップパドルボード、カヤック、カヌーなどのアクティビティも楽しむことができます。周辺には、アクティビティ用のアイテムのレンタルを行っているショップもあります。
オールド・ミル・ディストリクトは、主要幹線道路からのアクセスもよく、大型駐車場は無料で利用できます。営業時間は月曜から土曜が10時から19時、日曜が11時から18時ですが、ショップやレストランによって異なる場合があるので、お目当てがある場合は公式サイトで事前に確認をしておきましょう。
Old Mill District
Address: 520 SW Powerhouse Dr #624, Bend, OR
Web Site: Old Mill District
photo: ©️Brand USA ©Travel Oregon ©KURUMAG