カリフォルニア州北東部にあるラッセン火山国立公園(Lassen Volcanic National Park)は、噴煙を上げる噴気孔、ワイルドフラワーで覆われた牧草地、澄んだ山の湖、そして数々の火山が織りなす、地球の鼓動を感じさせる国立公園です。約10万エーカー(約405㎢)という広大な敷地を持ち、1916年に全米15番の国立公園として設立されました。特に1914〜1917年に噴火したラッセン山は、20世紀に噴火した数少ないアメリカ本土の火山としても知られています。泡立つ泥の泉や、大地の割れ目からシューシューと音を立て蒸気をあげる硫黄の泉など活発な熱水現象を見ることができます。



公園内には美しい風景を楽しめるドライブルートもあります。「ラッセン・ピーク・ハイウェイ(Lassen Peak Highway)」と名付けられているこのルートは、ラッセン・ピークの東側を周り、公園の北西と南西の入り口を結ぶ30マイル(約48Km)の道です。沸騰した泥壺とシューシューと音をたてる蒸気口のあるサルファー・ワークス(Sulphur Works)、166.5ヘクタール(約1.7㎢)にわたって熱水や泥水泉が沸く活発な地質のバンパス・ヘル(Bumpass Hell)、火山の残骸が広がる荒野、そしてラッセン・ピークの麓にある広大な牧草地の中を流れるキングス・クリーク(Kings Creek)の美しい風景など、クルマを止めて写真が撮りたくなる風景が次々と目の前に現れます。
そして、最大のハイライトといえるのが、公園内の道路で最も高い標高8512フィート(約2594m)の地点であるラッセン・ピーク・パーキングエリアです。このパーキングエリアからは、この公園を代表する標高10457フィート(3187m)のラッセン・ピークの雄大な姿を眺めることができるほか、ラッセン・ピークの頂上へと続く約2.5マイル(約4Km)の登山道ラッセン・ピーク・トレイル(往復所要時間3〜5時間程度)のスタート地点にもなっています。ラッセン・ピーク・ハイウェイは、冬の間は雪で通行止めとなり、除雪後の初夏から秋まで通行可能。訪れる際は、事前に公式サイトで最新の交通状況を確認しておくとよいでしょう。
ラッセン火山国立公園は、季節ごとに違ったアクティビティを楽しめます。冬から春にはスノーシューやクロスカントリースキーなどの雪のアクティビティを、夏には星空の観測を、秋には紅葉を楽しむことができます。キャンプ場や歴史あるロッジなどの宿泊施設、水辺のアクティビティ、トレイル・コースやガイドツアーなどはすべて公式サイトで確認することができます。



ラッセン火山国立公園はサクラメント(Sacramento)からクルマで約3時間のところにあります。現地に到着したら、まず当日の最新情報を得るためにビジターセンター(Kohm Yah-mah-nee Visitor Center)を訪れましょう。ビジターセンターは公園の南西の入り口からすぐのところ、ラッセン・ピーク・ハイウェイの途中にあります。入場料は車両1台に付き$30(7日間有効)です。公式サイトから事前にオンライン決済をすることも可能です。カスケード山脈、シエラネバダ山脈、グレート・ベースンの交差点にあるラッセン火山国立公園の素晴らしいドライブルートは、ロードトリップに自然の魅力と共に地球の活動を感じさせてくれるでしょう。
Lassen Volcanic National Park
Address: 21820 Lassen Peak Hwy, Mineral, CA
Web Site: Lassen Volcanic National Park
photo: ©︎National Park Service

