ゲッティ・センター（Getty Center）は、世界で最も裕福な人物といわれたアメリカの石油産業の大物ジャン・ポール・ゲティ（J. Paul Getty）が望んだ「芸術と一般知識の普及」を反映したアートキャンパスです。ロサンゼルス（Los Angeles）ブレントウッド地区の丘の上に建てられたキャンパス内には、ゲッティ美術館、図書館などがあり、無料で入場することができます。またここは、素晴らしい庭園とロサンゼルスの町を見渡す素晴らしい眺望でも知られており、毎日多くの観光客が訪れています。
白を基調としたユニークな建物が特徴的なこのキャンパスは、アメリカの建築士リチャード・マイヤーが設計を担当しました。広々とした空間を演出する噴水のある中庭、リラックスした気分で自然の景色や音を楽しめる4つの庭園と屋外彫刻テラスもあります。また、4つの庭園の1つであるセントラル・ガーデンは、インスタレーション・アーティストのロバート・アーウィンが造園を行いました。「常に変化し、二度と同じものはない」という彼の言葉通り、広場の池や歩道の周囲は500 種類以上の植物によって彩られており、季節ごとの変化を感じることができます。
また、ゲッティ美術館には、彼のコレクションのうち15世紀から19世紀にかけてのヨーロッパ美術を中心とした作品が展示されています。ゴッホ（Vincent van Gogh）の1889年の作品「Irises」をはじめ、モネやミレー、ルノアールなど世界的に知られる芸術家の作品を見ることができます。そのほかにも、彫刻、装飾芸術、美術写真、現代アートなど幅広い分野の作品が展示されており、特別展などイベントも開催されています。彼のコレクションに興味を持ったのであれば、クルマで30分ほどでアクセスできるパシフィック・パリセーズにあるゲッティ・ヴィラ（Getty Villa）に訪れてみるのもよいでしょう。
美術館の素晴らしいコレクションを見学したら、ぜひキャンパスの散策も楽しみましょう。季節ごとに咲く花と緑に囲まれたセントラル・ガーデンとロサンゼルスの町並みを一望できるテラスは大変人気です。オープンテラスで気軽にコーヒーが楽しめるカフェやレストラン（要予約）、エントランスホールにはコレクションにちなんだアイテムを揃えたミュージアム・ショップもあります。
ゲッティ・センターの開館時間は、火曜日から金曜日と日曜日は10時から17時半、土曜日は10時から20時で月曜日は休館となっています。駐車場はクルマ1 台につき$25ですが、午後15時以降やイベント等開催時には料金が異なります。また、同日にゲッティ・ヴィラを訪問する場合、１回の支払いで２つの美術館に駐車することできます。その際は、駐車場のスタッフにゲッティ・ヴィラの見学予約を提示してクーポンチケットをもらうことをお忘れなく。なお、この2つの施設はどちらも公式サイトで事前の見学予約が必要になります。
Getty Center
Address: 1200 Getty Center Dr, Los Angeles, CA
Web Site: Getty Center
photo:©KURUMAG
