ロサンゼルス（Los Angeles）を代表する文化施設のひとつが、ハリウッド・ヒルズの緑に囲まれた野外音楽堂ハリウッドボウル（Hollywood Bowl）です。1922年の開場以来、クラシックからポップス、ロック、ジャズ、映画音楽まで幅広いジャンルのコンサートが開催されてきました。収容人数は約1万7,500人と世界最大級で、夏にはロサンゼルス・フィルハーモニック（LA Phil）の定期公演も行われます。ステージ背後にそびえる半円形のシェル型構造は象徴的存在で、夜空の下で音楽を楽しむという贅沢な時間を味わうことができます。
座席はベンチシートからボックス席まで多彩に用意されており、ピクニックをしながら鑑賞するスタイルも人気です。公演スケジュールは季節ごとに異なりますが、主に夏から秋にかけてイベントが集中します。クラシック演奏会や映画音楽の特別上映、ビートルズやボブ・ディラン、バーブラ・ストライサンド、レディー・ガガといったスターのライブまで幅広く、観光客もチケット次第で本場の音楽体験を味わえます。チケットは演目や座席によって価格が大きく異なり、現在はデジタルチケット制。訪問前には公式サイトで最新の情報を確認しておくのがおすすめです。
敷地内には、無料で入館できる「ハリウッドボウル・ミュージアム（Hollywood Bowl Museum）」も併設されています。1920年代のオープニングから現代に至るまでの歴史を紹介する展示が充実しており、フランク・シナトラやビートルズ、マイケル・ジャクソンなど伝説的アーティストの公演資料や写真も展示。公演がない日でも見学可能で、音楽史に触れられる貴重な場所です。開館時間はおおむね正午から夕方までで、曜日やシーズンによって異なるため公式情報を確認すると安心です。
アクセスしやすい場所にあり、ダウンタウンからは車でおよそ15分、ロサンゼルス国際空港からは30分ほどの距離。ただし、公演時は駐車場が大変混雑します。事前予約制の駐車場を利用することもできますが、シャトルバスやライドシェア（Uberなど）の活用が推奨されています。
100年以上の歴史を誇るハリウッドボウルは、ロサンゼルスの文化的ランドマークであり、観客に忘れがたい体験を与え続けてきました。星空の下で響く音楽に耳を傾けるひとときは、カリフォルニアの旅を特別なものにしてくれるはずです。周辺には映画ロケ地として有名なグリフィス天文台（Griffith Observatory）のあるグリフィス・パークや、映画制作の舞台裏を楽しめるワーナー・ブラザーズ・スタジオツアー・ハリウッド（Warner Bros. Studio Tour Hollywood）もあり、ハリウッド文化を満喫するルートとして組み合わせるのもおすすめです。
Location / Address
Official Web Site: Hollywood Bowl
photo:© Visit California/Robert Holmes © Visit California/Carol Highsmith