ウィラメットバレーの南端、ウィラメット川とマッケンジー川の合流点に位置するユージーン(Eugene)は、オレゴン州で3番目に大きな都市です。北海道に似た気候を持つこの町は、豊かな自然に加え、大学やスポーツ、芸術など多様な魅力にあふれています。
ユージーンは、全米トップ5の大学都市のひとつに選出されている学術の中心地として知られています。1876年に設立されたオレゴン大学はこの町を代表する大学であり、そのマスコットであるオレゴンダックは世界的に知られる存在です。このほかにもブッシュネル大学(1895年設立)やレーン・コミュニティ・カレッジ(1964年設立)などもあり、多くの学生たちがこの町で暮らしています。
また、ここは、芸術や文化という面でも魅力的な町です。町中には数多くのアートギャラリーがあり、毎月第1金曜日には無料のギャラリー・アート・ウォークが開催されています。そして、日曜日には地元の職人やミュージシャンが集まるサンデー・マーケットが開かれています。このほかにもオレゴン・カントリー・フェアやユージーン・セレブレーションといった多くのフェスティバルも開催され、町の文化的魅力を高めています。
学術や芸術など文化的魅力で知られる一方、この町は「Track Town USA」とも呼ばれ、多くの偉大なオリンピックランナーを生んできたことでも知られています。町のランドマークでもあるヘイワード・フィールドでは、米国オリンピック陸上代表選考会のタイムトライアルや米国初開催となった世界陸上競技選手権大会などのスポーツイベントが行われてきました。陸上競技でいえば、オレゴン大学の陸上選手だったフィリップ・ナイトとコーチのビル・バウワーマンによってナイキがこの地で誕生したのは有名な話です。
そして、ユージーンでは、有名なワイン生産地であるウィラメットバレーにも近いことからピノ・ノワールを用いたワインを存分に楽しむことができる町でもあります。また、ウィラメットバレーは国内有数のホップの生産地でもあり、マッケンジー川の澄んだ軟水を使ったビールづくりでも注目を集めています。ニンカシ・ブルーイング・カンパニー、ホップ・バレー・ブルーイング・カンパニーなど、この地で誕生し、全米で人気を集めるブルワリーも少なくありません。ワインやビール愛好家なら、迷わずロードトリップの計画にこの町での宿泊を組み込み、存分にオレゴン州、そしてユージーンのワインやクラフトビールのカルチャーを楽しんでみましょう。
さまざまな魅力に溢れるユージーンは、ロードトリップの拠点としても魅力ある町です。ウィラメットバレーを走りポートランド(Portland)に向かうもよし、オレゴンコーストの絶景を眺めるパシフィックコースト・シーニック・バイウェイ(Pacific Coast Scenic Byway/ U.S. Route 101号線)を目指すもよし、またカスケード・レイクス・シーニック・バイウェイ(Cascade Lakes National Scenic Byway/ Forest Route 46号線)へとクルマを走らせ火山風景を楽しみながらベンド(Bend)へ向かうのもよいでしょう。さらに、南下してクレーター・レイク国立公園(Crater Lake National Park)を目指すのもおすすめです。この町をルートに組み込むことで、ロードトリップの計画がより楽しくなるはずです。
Eugene
Address: 754 Olive St, Eugene, OR
Web Site: Eugene
photo: ©︎KURUMAG、©︎Dominick Barbero / EugeneCascadesCoast.org